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ギョウジャニンニク(行者蒜・ヤマビル・アイヌネギ・エゾネギ)のはたらき
特徴
 ユリ科の多年草で近畿地方以北の山地に生育するが、北海道では平地にも生育する。一株に幅5cm、長さ30cmほどの葉を2〜3枚つける。花は長いもので50cmになる花茎に多数の白小花を球状に着ける。若芽や葉、つぼみ、鱗茎を利用する。
効用
1. 抗血栓作用
 ニンニク、ギョウジャニンニクには強い抗血栓剤であるアリルトリスルフィド、ジチイン、アジェオンの存在が知られています。これらの化合物はアリシン(アリル2-プロペンチオスルフィネート)が熱化学的に変化したものです。また、血小板凝集抑制剤である2-ビニル-4H-1,3-ジチインと3,4-ジヒドロ-3-ビニル-1,2-ジチインも含まれています。ギョウジャニンニクをフライパンで調理するとアリルトリスルフィドとジチインが増加します。
ギョウジャニンニク(行者蒜・ヤマビル・アイヌネギ・エゾネギ)
2. 抗腫瘍作用
 2-ビニル-4H-1,3-ジチインはがん細胞株に対して著しい細胞毒性を示しています。また、ステロイドサポニンのギトゲニン-3-O-リコテロシドとカンフェロール3,4’-ジ-O-β-グルコシドはさまざまながん細胞株に細胞毒性があり、抗腫瘍性につながるものです。
 抽出物などの二種の口腔がん細胞株に対する細胞毒活性は、正常ヒト歯肉線維芽細胞に対するよりも有意に高く、これは腫瘍に対する作用を示唆しています。抽出物には多重薬剤耐性、自動酸化促進や酸化防止の特性もあり、医薬品としての効能が期待されます。
3. 解毒作用
 発がん物質に対する防御はGSTのような解毒酵素が増加することによります。6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネートは抗酸化反応を活性化し、転写因子の限局化を誘発するなどして、解毒経路を活性化します。
料理例
ギョウジャニンニンクのパスタ
ぎょうじゃにんにく…やわらかくてニンニク臭をもつ
ギョウジャニンニンクのパスタ
 
● 材料(4人分)
スパゲッティ…1人80 g×4
ぎょうじゃにんにく…200 g  ベーコン…4枚
赤唐辛子…2本  オリーブオイル…大さじ2
塩・こしょう…適量
● 作り方
1 ぎょうじゃにんにくは4〜5cm長さに切り、ベーコンは1cm幅に切る。赤唐辛子は半分に切って種を除く。
2 スパゲッティはたっぷりの湯に塩を加えて茹でる。
3 フライパンにオリーブオイルを温め、赤唐辛子、ベーコン、ぎょうじゃにんにくの順に加えて炒める。茹でたスパゲッティを加え、塩・こしょうで味を調えて盛る。
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